長庚(読み)チョウコウ

デジタル大辞泉 「長庚」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐こう〔チヤウカウ〕【長×庚】

日没後、西の空に輝く金星。宵の明星みょうじょう

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精選版 日本国語大辞典 「長庚」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐つづゆふ‥【長庚・夕星】

  1. ( 後世「ゆうづつ」とも ) 夕方、西の空に見える金星。宵の明星太白星
    1. [初出の実例]「夕星(ゆふつづ)も通ふ天道を何時までか仰ぎて待たむ月人壮子(つきひとをとこ)」(出典万葉集(8C後)一〇・二〇一〇)

ちょう‐こうチャウカウ【長庚】

  1. 〘 名詞 〙 夕暮の西空に見える金星。宵の明星(みょうじょう)。〔十巻本和名抄(934頃)〕 〔詩経小雅大東

ゆう‐ずつゆふづつ【長庚・夕星】

  1. 〘 名詞 〙ゆうつづ(長庚)

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普及版 字通 「長庚」の読み・字形・画数・意味

【長庚】ちようこう

金星。

字通「長」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の長庚の言及

【金星】より

…夕空に見えるときには〈宵の明星〉,暁の空に見えるときには〈明の明星〉という。古代ギリシアでは夕空に見えるときにはヘスペロスHesperos,暁の空に見えるときにはヘオスフォロスHeōsphorosと呼び,中国ではそれぞれ長庚(ちようこう),啓明と呼んだ。G.ガリレイが月と同様の満ち欠けを発見し,プトレマイオス天文学からコペルニクス天文学への転換のきっかけを作ったことは有名である。…

【太白】より

…五行説では金に配するので金星とも称するようになった。本来は明けの明星を啓明,宵の明星を長庚または太白と呼んで区別した。古来軍事に関連する星と考えられ,特に戦時には戦局を占う手がかりとしてその動向が注目された。…

※「長庚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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