長松寺村(読み)ちようしようじむら

日本歴史地名大系 「長松寺村」の解説

長松寺村
ちようしようじむら

[現在地名]甲府市長松寺町・下飯田しもいいだ一丁目・新田町しんでんちよう金竹町かねたけちよう池田いけだ一―二丁目

下飯田村の北にある。東を流れるあら川には渡場(長松寺渡)があり、ここから対岸の山梨郡上飯田村に渡り、城下に至った。荒川川に挟まれた扇状地上にある長塚ながつか(現敷島町)および当村・荒川あらかわ村・なか村・金竹村(金竹新田を含む)北山きたやま五ヵ村とよばれ、往古は一郷をなしたという。またかつては荒川の流路が現在よりも西にあったので、これらの五ヵ村も山梨郡に属したともいわれる。村名は地内にある長松寺(長正寺)にちなむ(甲斐国志)。天正一一年(一五八三)五月六日の徳川家康印判状写(「巨摩郡古文書」若尾資料)には「長正寺分四百文」を本給として平太(小沢氏か)に安堵するとある。同一七年一一月二一日の伊奈忠次知行書立写(八王子千人頭申伝書)によれば、長正寺ちようしようじ郷内八九四俵が石坂勘兵衛へ宛行われ、同月二三日の伊奈忠次知行書立写(御庫本古文書纂)では長松寺郷内七六俵余などが山本弥右衛門尉に宛行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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