長森城跡(読み)ながもりじようあと

日本歴史地名大系 「長森城跡」の解説

長森城跡
ながもりじようあと

所在地の詳細は不明であるが、切通きりどおし付近に位置したといわれる。南北朝・室町時代の城。「土岐累代記」「土岐斎藤軍記」によれば、暦応(一三三八―四二)末頃、土岐頼遠土岐郡大富おおとみ(現土岐市)の館から厚見郡長森に城を築いて移ったという。移転の理由は「国務を執行に便りあしければ」というものであった(土岐斎藤軍記)。頼遠が長森に在城したことは「太平記」巻一九(青野原軍事)に、北畠顕家大軍と戦った「土岐ハ左ノ目ノ下ヨリ右ノ口脇・鼻マデ、鋒深ニ切付ラレテ、長森ノ城ヘ引籠ル」とあることから知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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