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土岐頼遠 ときよりとお

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

土岐頼遠
ときよりとお

[生]?
[没]興国3=康永1(1342).12.1. 京都
南北朝時代の武将。美濃の守護。通称は七郎。弾正少弼。父頼貞が延元4=暦応2 (1339) 年病死したあと,美濃守護を継いだ。足利直義に従い,数々の戦功をあげたが,興国3=康永1 (42) 年京都で光厳上皇の御幸に行き会い,矢を射かけた罪で,六条河原で斬られた。和歌が『新千載集』『新後拾遺集』に収められている。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

土岐頼遠 とき-よりとお

?-1342 南北朝時代の武将。
土岐頼貞(よりさだ)の子。美濃(みの)(岐阜県)守護。足利尊氏(たかうじ),直義(ただよし)にしたがい美濃青野原の戦いなどで活躍。光厳(こうごん)上皇の牛車(ぎっしゃ)に矢を射かける乱暴をたらき,康永元=興国3年12月1日京都で処刑された。佐々木道誉(高氏)とならんで婆娑羅(ばさら)大名のひとり。
【格言など】何に院と云うか,犬と云うか,犬ならば射て落さん(「太平記」)

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朝日日本歴史人物事典の解説

土岐頼遠

没年:康永1/興国3.12.1(1342.12.29)
生年:生年不詳
南北朝時代の武将。美濃国(岐阜県)守護。頼貞の子。弾正少弼。南北朝時代初期に輩出した典型的な婆娑羅(派手,新奇,無秩序などの意で当時の流行語)大名のひとり。足利尊氏・直義に従って戦功を積んだ歴戦の勇将として知られる一方,和歌もよくし勅撰集にも入集している。暦応1/延元3(1338)年,北畠顕家の西上を足利方が美濃で迎撃した青野ケ原の戦では,1000騎がわずか20騎になるまで奮戦し,「青野原の軍は土岐頼遠一人高名と聞し也」(『難太平記』)とたたえられた。翌年父の病死後,美濃守護を継承。たびたびの戦功におごり,康永1/興国3(1342)年9月,光厳上皇の行列に樋口東洞院で行き合った際,「院と云か,犬と云か,犬ならば射ておけ」(『太平記』)といって上皇の牛車に矢を射掛ける狼藉を働いた。その罪を問われると無断で美濃に下向,一時,反乱の姿勢をみせたが,結局,斬首された。『太平記』は「土岐(頼遠)は元来酔狂の者なりけるに,このごろ殊に世を世ともせざりければ」と評している。

(谷口研語)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ときよりとお【土岐頼遠】

?‐1342(興国3∥康永1)
南北朝時代の武将。美濃国守護土岐頼貞の次男。南北朝の動乱に際し,父頼貞とともに終始足利氏の与党として活躍し,外様の土岐氏の美濃守護保持を不動のものとした。とくに頼遠は猛将として有名で,1336年(延元1∥建武3)の菊池武敏との多々良浜の戦,38年(延元3∥暦応1)の北畠顕家との青野原の戦など,足利氏の浮沈をかけた合戦に大きな武功をあげた。兄頼宗(頼清)が早世したため,39年頼貞のあとをついで美濃守護となった。

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大辞林 第三版の解説

ときよりとお【土岐頼遠】

?~1342) 南北朝時代の武将。足利直義に従い、南朝勢を破って活躍、美濃国守護に任じた。1342年光厳上皇の行列に矢を射て斬首された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

土岐頼遠
ときよりとお
(?―1342)

南北朝時代の武将。美濃(みの)国(岐阜県)守護。弾正少弼(だんじょうしょうひつ)。頼貞(よりさだ)の二男。頼貞病死後、兄頼清(よりきよ)が早世のため頼貞の跡を継ぐ。守護就任以前から足利直義(あしかがただよし)に従い三河矢矧(やはぎ)川、箱根竹の下などに転戦、1338年(延元3・暦応1)北畠顕家(きたばたけあきいえ)の西上を美濃に迎撃した青野原(あおのがはら)の戦いでは、奮戦して「青野原の軍は土岐頼遠一人高名と聞し也」(難太平記(なんたいへいき))といわれた。足利方の勇将として功大であったが、42年(興国3・康永1)12月1日、同年9月光厳(こうごん)上皇の行列に狼藉(ろうぜき)を働いた罪を問われ斬首(ざんしゅ)された。狼藉の際いったことば「何ニ、院ト云(い)フカ、犬ト云フカ、犬ナラバ射テ落サン」(太平記)は著名。佐々木導誉(どうよ)と並ぶ婆娑羅(ばさら)大名の典型とされる。[谷口研語]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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