長船村(読み)おさふねむら

日本歴史地名大系 「長船村」の解説

長船村
おさふねむら

[現在地名]長船町長船

現長船町最北端の吉井川左岸に位置し、北は坂根さかね村、東は畠田はたけだ村・香登西かがとにし(以上現備前市)に接し、西は吉井川を挟んで吉井村(現岡山市)に面する。山陽道が通る。「和名抄邑久郡靫負ゆげい郷の地にあたり、古くは靫負村と称したという(東備郡村志・備陽国誌)。応永二五年(一四一八)八月日の備前国棟別銭注文案(東寺百合文書)によれば、靫負郷は異議なく納入している。康暦二年(一三八〇)三月五日の熊野参詣者交名願文(和鋼記念館所蔵文書)に「新田庄内上長船村」の藤原太郎尉以下の名がみえる。また応永二九年三月一八日付の長船住檀那交名願文(同文書)がある。

寛永備前国絵図に長船村とみえ、高四九四石余。正保郷帳でも同高で、枝村舟山ふなやま村を記す。「備陽記」によると、田畑五七町七反余、家数一二〇・人数七〇一、高瀬舟一、池二。文化年間の「岡山藩領手鑑」によると、直高八七七石余で蔵入のみ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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