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靫負 ゆげい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

靫負
ゆげい

令制の左右衛門の和名。宮城の警衛にあたり,宮城門を守る衛門府靫負司 (ゆげいのつかさ) という。大伴室屋が靫 3000人を領して,宮門を警護したという故事にちなむ。

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デジタル大辞泉の解説

ゆぎえ〔ゆぎへ〕【×負】

ゆげい

ゆぎ‐おい〔‐おひ〕【×靫負】

ゆげい

ゆげい〔ゆげひ〕【×負】

《「ゆきおい」の音変化。古くは「ゆけい」》
大化前代を負って宮廷諸門の警護にあたった者。
衛門府(えもんふ)異称。また、その職員。ゆぎえ。ゆぎおい。

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆげい【靫負】

日本古代,朝廷の守衛にあたった武力組織の一つ。(ゆき)は矢を入れて背負う道具で,古墳の壁画や埴輪にも見られ,古代では悪霊を払う呪力をもつものとして尊ばれた。靫負は靫を背負う者の意で,弓矢を武器として朝廷に奉仕した。《日本書紀》には白髪部(しらがべ)靫負,刑部(おさかべ)靫部などの称が見えるので,白髪部刑部など朝廷に所属する名代(なしろ)のの集団から資養をうけたとみられ,それらの部の名称から5~6世紀に成立したものと推定される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

靫負
ゆげい

古代宮廷の警備に従事した武人の称。舎人(とねり)が太刀を佩(は)くのに対して、弓矢を負う者の呼称か。その資養に靫負部(ゆげいべ)が置かれた。靫負(伴(とも))と靫負部(部民(べみん))の区別は難しく、国造(こくぞう)クラスの者も靫部(ゆげいべ)(靫負部)と記される(『日本書紀』敏達(びだつ)12年是歳条)。大伴室屋(おおとものむろや)が靫負3000人を率いたとあり(『令集解(りょうのしゅうげ)』所引弘仁2年(811)官符(かんぷ))、大伴氏の配下にあった。令制下では衛門府(えもんふ)の呼称「靫負司(ゆげいのつかさ)」にその名称と役割が継承される。[森 公章]
『笹山晴生著『日本古代衛府制度の研究』(1985・東京大学出版会)』

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