長野宮ノ前遺跡(読み)ながのみやのまえいせき

日本歴史地名大系 「長野宮ノ前遺跡」の解説

長野宮ノ前遺跡
ながのみやのまえいせき

[現在地名]前原市長野 宮ノ前

長野川中流域を望む標高四〇メートルほどの沖積微高地上に立地する弥生時代早期の墳墓群。昭和六二年(一九八七)の発掘で支石墓三基・甕棺墓二基・木棺墓一六基など計三九基の墳墓が確認された。多くの墓に塊石・角柱石などの標石が確認された。一帯ではほかにも花崗岩大石が発見されており、支石墓の実数はこれを上回るものと推定される。一号墓は上棺に甕、下棺に壺を使用した曲り田古式の小児用甕棺墓で、墓群の造営開始時期を示す。三基の支石墓群は墓群の北端に築かれ、周囲に河原石の集石が認められた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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