門部村(読み)かどべむら

日本歴史地名大系 「門部村」の解説

門部村
かどべむら

[現在地名]那珂町門部

久慈川の右岸に位置し、東は額田ぬかだ村。北方台地からは縄文時代の土器破片や弥生式土器が出土し、古墳群もあり、中央の台地にも白河内しらこうち古墳がある。「常陸紀行」は天武天皇がむらじの姓を与えた三八氏のうちにみえる門部直などに関連づけている。康安二年(一三六二)正月七日の佐竹義篤譲状(秋田県立図書館蔵)に興国寺領として「久慈西門部郷」とみえる。村の西端より銅製鰐口が出土し、その陰刻銘には「鹿島大明神久慈西門部郷応永十八辛卯十二月」と記される。

寛永一二年(一六三五)の水戸領郷高帳先高に「門部村」とある。「水府志料」によると戸数およそ一九六。村内に駒の膝こまのひざと称する地があり、同書に「八幡太郎義家奥州下向の時、馬の膝をつきし所なりといふ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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