開静(読み)カイジョウ

デジタル大辞泉 「開静」の意味・読み・例文・類語

かい‐じょう〔‐ジヤウ〕【開静】

静睡じょうすいを開覚する意》
禅宗寺院で、早朝雲版などをたたいて、起床を促すこと。
曹洞宗で、座禅をやめて座を離れること。

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精選版 日本国語大辞典 「開静」の意味・読み・例文・類語

かい‐じょう‥ジャウ【開静】

  1. 〘 名詞 〙 ( 静睡を開覚するという意 )
  2. 禅宗の道場で、夜明けに板、鐘鼓などを打ち鳴らして、起床を促すこと。
    1. [初出の実例]「開静のときごとに、袈裟をささげて頂上に安じ、合掌恭敬し、一偈を黙誦す」(出典:正法眼蔵(1231‐53)袈裟功徳)
  3. 坐禅をやめること。板を打って合図する。
    1. [初出の実例]「開静版鳴」(出典:空華日用工夫略集‐応安四年(1371)正月一日)

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