関宿通多功道・日光東往還(読み)せきやどどおりたこうみち・につこうひがしおうかん

日本歴史地名大系 の解説

関宿通多功道・日光東往還
せきやどどおりたこうみち・につこうひがしおうかん

水戸道から分岐し関宿城下(現関宿町)を経て雀宮すずめのみや(現栃木県宇都宮市)で日光道中に合する脇往還。関宿で利根川を渡り、さかい(現茨城県境町)―結城―多功(現栃木県上三川町)を通るので、享和―文化(一八〇一―一八)の幕府編纂の見取絵図では関宿通多功道としている。日光東往還のほか、日光脇往還(蓮見家文書)、日光海道・東日光街道(中里宿香具師仲間文書)、日光東街道などともよばれ、街道名は元和三年(一六一七)以後天保一四年(一八四三)まで繰返される一八度の日光社参の際に一部の大名が利用したことによる。中世にはこの道筋は鎌倉と陸奥を結ぶ幹道であったとされ、天正一八年(一五九〇)徳川家康の関東入部に伴い岡部長盛が山崎やまざき(現野田市)、関宿に松平康元が配されると政治的要所を結ぶ街道として重視されたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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