関興寺(読み)かんこうじ

日本歴史地名大系 「関興寺」の解説

関興寺
かんこうじ

[現在地名]塩沢町上野 木の下

上野うわのの集落西方の山中字木の下きのしたにある。臨済宗円覚寺派、最上山と号し、本尊釈迦如来。もとは関山せきやまの字上山うえのやまにあり、関興庵と称した。最上山関興禅庵由緒(越佐史料)によると、応永一七年(一四一〇)覚翁祖伝が白崖を請じて開山とした。白崖は石白いしじろ(現湯沢町)泉福せんぷく寺開山。同二〇年七堂伽藍を建立。永享八年(一四三六)には関東公方足利持氏から大檀越の古志長尾氏の房景を通して一二〇貫文の朱印を下された。その後永正の乱の折に焼失し、上田長尾氏の房長が上野国来福らいふく(現群馬県伊勢崎市)の住持一華を請じて再興。以来上田長尾氏の帰依するところとなった。越後越中能登・佐渡・信濃五ヵ国の惣本寺といわれ、末寺三〇〇ヵ寺があったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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