阿保頓宮跡(読み)あおのかりみやあと

日本歴史地名大系 「阿保頓宮跡」の解説

阿保頓宮跡
あおのかりみやあと

[現在地名]青山町阿保 上ノ代

通称阿保西部あおせいぶの南、種生たなお方面への道路の東に持統・聖武両天皇および斎王の頓宮が設けられたとの伝承地がある。「続日本紀」天平一二年(七四〇)一〇月三〇日条に「車駕到伊賀国名張郡」、同一一月一日条に「到伊賀郡安保頓宮宿、大雨、途泥人馬疲煩」、同二日条に「到伊勢国壱志郡河口頓宮」とあり、聖武天皇の東国行幸に際し阿保に頓宮が設けられた。持統天皇の伊勢行幸について「日本書紀」は直接阿保頓宮にふれていないが、同天皇六年三月一七日条に「伊賀・伊勢・志摩の(中略)行宮造れる」と記すことや「続日本紀」に記す行程からして、阿保に頓宮が設けられたのは確かであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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