阿倍宿奈麻呂(読み)あべのすくなまろ

改訂新版 世界大百科事典 「阿倍宿奈麻呂」の意味・わかりやすい解説

阿倍宿奈麻呂 (あべのすくなまろ)
生没年:?-720(養老4)

奈良時代公卿。少麻呂とも記す。阿倍比羅夫の子。初め引田宿奈麻呂と称したが,704年(慶雲1)阿倍と改姓した。翌年従四位上で中納言に任ぜられ,708年(和銅1)正四位上で造平城京司長官となった。ついで718年正三位で大納言に任ぜられ,720年1月没した。宿奈麻呂は算術に通暁し,藤原仲麻呂も彼について学んだという。
阿倍氏
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関連語 四郎 後藤

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿倍宿奈麻呂」の解説

阿倍宿奈麻呂 あべの-すくなまろ

?-720 飛鳥(あすか)-奈良時代の公卿(くぎょう)。
阿倍比羅夫(ひらふ)の子。大宝(たいほう)2年(702)持統天皇葬儀の造大殿垣司,慶雲(きょううん)4年文武天皇の葬儀の造御竈司をつとめた。慶雲2年参議をへずに中納言となり,造平城京司長官ののち,養老2年大納言にすすむ。ときに正三位。藤原仲麻呂の算術の師でもあった。養老4年1月27日(10,24日説もある)死去本姓は引田(ひけた)。名は少麻呂ともかく。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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