院内街道
いんないかいどう
奥州街道山目宿から栗駒山(須川岳)北麓を経て、出羽秋田藩領院内(現秋田県雄勝郡雄勝町)へ通じる道。「五串村安永風土記」では山目駅より須川岳への道とみえ、近代以降は岩手県内分の道筋は須川温泉道・厳美道路ともよばれた。山目宿で奥州街道から西へ分れ、山目村・赤荻村・五串村沖野々―小河原―下真坂―瑞山と磐井川北岸を西へ走り、同川南岸へ出る。瑞山からは井戸沢に沿って西へ向かい、横根岳北麓、烏帽子山南方を経て須川温泉に至る。ここまでが仙台藩領の管轄で、同温泉から西が秋田藩領内となる。道筋の決定や整備の時期は不詳だが、元禄一二年(一六九九)の西磐井郡絵図(八巻家蔵)に前出の経路が描かれている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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