陸へあがった河童(読み)おかへあがったかっぱ

精選版 日本国語大辞典 「陸へあがった河童」の意味・読み・例文・類語

おか【陸】 へ あがった=河童(かっぱ)[=船頭(せんどう)

  1. ( 水中では力を発揮できる河童船頭も、陸へあがっては無力であるところから ) 場所環境が変わって、力のある者がまったく無力になるたとえ。
    1. [初出の実例]「をかへあがった河童(カッパ)をみるよふに、ぐにゃぐにゃする女郎は」(出典洒落本通言総籬(1787)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「陸へあがった河童」の解説

陸へあがった河童

活動の場や環境が変わり、本来の力を発揮できなくなった人のたとえ。

[使用例] 廃刀令が出る。斬髪令が出る。世はまさに文明開化となる……なんてえことになりますと、さあ、おさむらいなんてえものは、陸に上がった河童みてえなもので、さっぱり役に立ちません[古今亭志ん生*びんぼう自慢|1964]

[解説] 沼や川に住むといわれる河童は、水を離れ陸に上がることもあるが、陸上では本来の力が発揮できず、頭の皿の水分がなくなると命が尽きるとされます。

〔異形〕陸へあがった船頭

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android