雁札(読み)ガンサツ

デジタル大辞泉 「雁札」の意味・読み・例文・類語

がん‐さつ【×雁札】

雁書がんしょ」に同じ。雁信
ふみ雁書ともいひ、―とも名付けたり」〈平家・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「雁札」の意味・読み・例文・類語

がん‐さつ【雁札】

〘名〙 (漢の蘇武(そぶ)匈奴(きょうど)に捕えられたとき雁の足に手紙を付けて故郷に送ったという「漢書‐蘇武伝」の故事から) 音信の書。手紙。かりのたより。雁書。雁信。雁文。雁素(がんそ)
吾妻鏡‐建久三年(1192)一二月一一日「以此直実諷諫之雁札、為来葉称美之亀鑑

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世界大百科事典(旧版)内の雁札の言及

【手紙】より

…手には,手習い(習字)のように,筆の跡,筆跡の意味もあり,また手みずからの意味を合わせて,手簡(しゆかん),手書(しゆしよ),あるいは真実吐露の意味,まこと,しるしをも示して,書信といい,ことさら私的内容を強調して私信ともいう。いずれも音信(おとずれ),たよりを意味し,故事より雅言として,鯉素(りそ),雁札(がんさつ)ともいう。また材料の帛(きれ)により尺素というが,尺は紙の大きさを示すことから,短い文,手紙を意味する。…

※「雁札」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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