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蘇武 そぶ Su Wu

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

蘇武
そぶ
Su Wu

[生]建元1(前140)頃
[没]神爵2(前60)
中国,前漢の名臣。字は子卿。父蘇建は匈奴征伐に功があった。天漢1 (前 100) 年中郎将として匈奴に使いしたが,単于に捕われ,節を曲げなかったため北海 (バイカル湖) のほとりに 19年間幽閉された。

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デジタル大辞泉の解説

そ‐ぶ【蘇武】

[前140ころ~前60]中国、前漢の武将。杜陵(とりょう)(陝西(せんせい)省)の人。字(あざな)は子卿(しけい)。匈奴(きょうど)に使節として行き、19年間抑留されたが、節を守りとおして帰国した。→雁(かり)の使い

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百科事典マイペディアの解説

蘇武【そぶ】

中国,漢の忠臣。武帝に仕え,匈奴(きようど)に使して抑留19年,節を曲げなかった。その間,雁(がん)の足に便りを結んで故国に送ったという(雁信)。

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世界大百科事典 第2版の解説

そぶ【蘇武 Sū Wǔ】

?‐前60
中国,漢の忠臣。字は子卿。杜陵(陝西省西安市の東南)の人。父の蘇建は大将軍衛青に従った功臣であり,蘇武も若くして郎となった。武帝のとき(前100),中郎将として節を授かり匈奴(きようど)に使いしたが,捕らえられて降伏をせまられた。しかし彼は節義をまげず拒否したために北海(バイカル湖)のほとりの荒野に送られて羊を飼わされ,苦難の抑留生活をつづけた。匈奴にとどまること19年,昭帝が即位して匈奴との講和が成立するに至ってようやく帰国がかない,典属国に拝せられた。

そぶ【蘇武】

(1)平曲の曲名。平物(ひらもの)。鬼界ヶ島に流刑となった平康頼入道が,和歌を記した卒都婆(そとば)を海に流したところ,そのなかの1本が本土に漂着したので,都の評判になった。これによく似た例が,唐土の蘇武の故事である。むかし漢の遠征軍が胡国との戦いに敗れたとき,大将軍の蘇武は捕らえられ,片足を斬って追放された。蘇武は,木の実草の根を採り,田の落ち穂を拾いなどして生き長らえたが,田に降り立った雁を見て,その翼に都への文を結んで空へ放した。

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大辞林 第三版の解説

そぶ【蘇武】

?~前60) 中国、前漢の名臣。字あざなは子卿。匈奴きようどに使いして捕らえられ帰順をすすめられたが、節を曲げず、19年間北海のほとりの無人の地で牧者として暮らす。のち、漢と匈奴との和議が調って帰国した。 → かりの使い

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

蘇武
そぶ
(前140?―前60)

中国、前漢の名臣。字(あざな)は子卿(しけい)。匈奴(きょうど)遠征に功をたてた父健の保任(父の官職により子、弟が官につくこと)により郎となる。武帝のときの紀元前100年、中郎将として、漢に拘留された匈奴の使者の返還のため匈奴に赴いた。匈奴は彼を屈服させようとしたが、これを拒否。そのため穴倉に幽閉され飲食も断たれ、雪と旃毛(せんもう)(毛織物の毛)で飢えをしのぎ、さらに北海の地に雄羊放牧のために移されると、野ネズミ、草の実を食べる生活を強いられ辛苦を重ねた。のち、匈奴に降(くだ)った李陵(りりょう)が降伏を説得したが聞き入れず、昭帝(在位前87~前74)のとき、両国和親によりやっと帰国が実現した。その間、19年。帰国後、典属国を拝命、関内侯を賜った。死後、麒麟(きりん)閣にその像が描かれ、彼の節を貫き通した行動が後世の模範とされた。[飯尾秀幸]

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世界大百科事典内の蘇武の言及

【ガン(雁)】より

…そのときの悪友は提婆達多(だいばたつた)で善友は仏であったという。中国で有名なのは漢の蘇武(そぶ)が匈奴(きようど)に抑留され,雁に書信を託する。この雁が上林苑で射落とされ,蘇武の消息が知れたという。…

【卒都婆流】より

…(2)能の曲名。別称《蘇武》。四番目物。…

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