集中豪雨的輸出(読み)しゅうちゅうごううてきゆしゅつ(英語表記)concentrated exports

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「集中豪雨的輸出」の意味・わかりやすい解説

集中豪雨的輸出
しゅうちゅうごううてきゆしゅつ
concentrated exports

ある品目について一時期に,ある国に対し集中的に行なわれる輸出。具体的には日米間で 1960年代に繊維鉄鋼,テレビが,70年代から 80年代初めにかけて工作機械,自動車が,80年代半ばには半導体がそれぞれ問題となった。この背景としては,(1) 日本の景気鈍化による輸出ドライブ,(2) 市場占有率重視の日本の輸出企業の態度などがある。また,相手国の苦情申し立ての理由としては,コスト割れで販売しているというダンピングが用いられることが多かった。これらの個別品目の摩擦は,最終的には価格や数量の取り決めや,日本側の自主規制決着が図られてきた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android