日本歴史地名大系 「雨木村」の解説 雨木村あまぎむら 広島県:福山市旧芦品郡地区雨木村[現在地名]福山市駅家(えきや)町雨木助元(すけもと)村の北、蛇円(じやえん)山の南麓に開けた村。蛇円山頂には雨乞の神八大竜王社が祀られ、その麓にあって雨に恵まれ、草木がよく繁茂する所として地名が起こったと伝える。元和五年(一六一九)の備後国知行帳によれば高三三〇石余、元禄一三年(一七〇〇)の備前検地高は三二八石余、減高している珍しい例だが理由は不明。「福山志料」によれば反別三五町余、うち畠一八町余、戸数一〇四・人数四六三、牛一三・馬四。中世の泉山(いずみやま)城跡があり、備後守護土肥実平の築いた城と伝える。室町時代には宮氏の一族が居城、天文三年(一五三四)泉山城合戦(蛇円山合戦)とよばれる戦いが毛利氏と宮氏との間に行われた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報