デジタル大辞泉
「雨間」の意味・読み・例文・類語
あま‐ま【雨間】
雨が降りやんでいる間。あまあい。
「―というものがすこしもなく」〈藤村・夜明け前〉
あま‐あい〔‐あひ〕【雨▽間】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
あま‐ま【雨間】
〘名〙 雨の降りやんでいる間。あまあい。あめま。晴間。
※
万葉(8C後)一〇・一九七一「雨間
(あまま)あけて
国見もせむを故郷の花橘は散りにけむかも」
※万葉(8C後)一二・三二一四「十月
(かみなづき)雨間
(あまま)も
おかず降りにせばいづれの里の宿か借らまし」
※夜明け前(1932‐35)〈
島崎藤村〉第一部「雨間
(アママ)といふものがすこしもなく」
[
補注]例に挙げた「万葉‐三二一四」の歌は、雨が降り続くことを「あままもおかず」と表現する例であり、「卯の花の過ぎば惜しみか霍公鳥
(ほととぎす)雨間
(あまま)もおかずこゆ鳴き渡る」〔万葉‐一四九一〕や「
久方の雨間
(あまま)もおかず雲隠り鳴きそ行くなる早稲田雁がね」〔万葉‐一五六六〕は、ここから生じた比喩的
用法で、動作(ここでは鳥が鳴くこと)が
絶え間なく行なわれることを表現している。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報