雪田村(読み)ゆきたむら

日本歴史地名大系 「雪田村」の解説

雪田村
ゆきたむら

[現在地名]羽須美村雪田

阿須那あすな村・木須田きずた村の西に位置し、南は大林おおばやし(現瑞穂町)。北部を流れる出羽いずわ川とその支流雪田川・本田谷ほんだだに川に沿って耕地が開け、水田の比率が八割と比較的高い。村内全域にわたって良質の砂鉄を産し、とくに雪田川上流では製鋼原料の高品質のものが多かったといわれ、鉄穴跡・鑪跡が多く残る。文明八年(一四七六)九月一五日に藤根ふじね城主高橋氏が益田氏との間に結んだ契状(益田家什書)に高橋氏被官一六名が傘連判を加えており、その一人として雪田民部少輔光理の名がみえる。村の中央から西方出羽(現瑞穂町)に越える石堂いしどう峠の古い道は高橋氏・毛利氏両時代にわたる要路で、明治期まで往還の主要道であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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