精選版 日本国語大辞典 「露わ」の意味・読み・例文・類語
あらわあらは【露・顕】
- 〘 形容動詞ナリ活用 〙 物事が表面に現われて、外から明らかに認められる状態をいう。
- ① (視覚的に)はっきりと見えるさま。まる見え、あるいは、むき出しなさま。特に、肉体の全部または一部がむき出しのさまにいう。
- ② (知覚的に)はっきりしているさま。明白、まぎれもない、歴然としているさま。
- [初出の実例]「其の文を瞻るに、義顕(アラハナリ)」(出典:彌勒上生経賛平安初期点(850頃))
- 「たづね知るべきかたあらはなるを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
- ③ ( ①から転じて ) 態度などがあけひろげなさま。慎みのないさま。露骨、無遠慮なさま。
- [初出の実例]「わが局(つぼね)と頼みて来て、入らんとするに、『あらはなり。中将殿おはします』といふに」(出典:落窪物語(10C後)二)
- ④ (隠すべき事柄などを)外に出すさま。表向き、公然、おおっぴらなさま。