青倉神社
あおくらじんじや
[現在地名]朝来町山内
青倉山の中腹に鎮座する。「青倉社記」は祭神を和久産巣日神とするが、社殿の後ろにそそり立つ人の顔の形をした巨岩が神体であり、また青倉山が神体山であった。青倉山は伊由谷一円からみれば太陽が昇る東方に位置し、しかも最も秀麗な姿をしている。神体の巨岩を磐座として、当地には山宮にあたる当社が、谷口の伊由市場には里宮として伊由神社が開かれたと考えられる。神仏習合が進むと納座に別当寺の善隆寺が創立された(いわば中宮にあたる)。同寺には本地仏の大日如来が祀られ、以後当社は明治初年の神仏分離まで青倉大権現とよばれていた(寛政一二年「当山記録」善隆寺文書など)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 