青柳文蔵(読み)あおやぎ ぶんぞう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「青柳文蔵」の解説

青柳文蔵 あおやぎ-ぶんぞう

1761-1839 江戸時代後期の商人
宝暦11年生まれ。江戸で井上金峨(きんが)に儒学をまなぶ。貿易でえた資金で書籍2万巻をあつめ,仙台藩に寄贈した。藩は青柳文庫と名づけ,一般に公開。戊辰(ぼしん)戦争後,書籍のおおくは散逸した。天保(てんぽう)10年3月14日死去。79歳。陸奥(むつ)磐井(いわい)郡(岩手県)出身。名は茂明。号は東里,近水楼主人。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の青柳文蔵の言及

【図書館】より

…後者には江戸の長門屋,名古屋の大惣などが知られており,いわば今日の公共図書館と学術図書館を兼ねるだけの蔵書をもっていた。なお民間の文庫としては,2世板坂卜斎の浅草文庫,仙台藩士青柳文蔵の青柳文庫などが名高い。
[近代以降]
 福沢諭吉は《西洋事情》で,西洋諸国の図書館,すなわち彼の表現によれば〈ビブリオテーキ〉の存在を紹介し,これが万人の利用に供されているさまに感服した。…

※「青柳文蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android