青道心(読み)あおどうしん

精選版 日本国語大辞典 「青道心」の意味・読み・例文・類語

あお‐どうしん あをダウシン【青道心】

〘名〙 (「青」は未熟の意、「道心」は菩提心の意で、「同心」と書くのはあて字)
① ちょっとした思いつきで起こした信仰心、また、慈悲心。生(なま)道心。にわか道心。
愚管抄(1220)三「たがひにわかき心に青道心とて」
② 出家したばかりで、まだ仏道修行が浅いこと。また、その人。今道心。新発意(しんぼち)
※俳諧・鷹筑波(1638)四「をのがいろあを道心(タウシン)あまがへる〈玉次〉」
③ 剃りたての坊主頭。また、できたての坊主の姿。
随筆耳嚢(1784‐1814)一「彼者酔中に出家させば能慰ならんと〈略〉髪を剃こぼち青同心となして」

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デジタル大辞泉 「青道心」の意味・読み・例文・類語

あお‐どうしん〔あをダウシン〕【青道心】

出家したばかりで仏道にうとい者。今道心。新発意しんぼち
炮烙頭巾ほうろくづきんの―、墨の衣の玉襷たまだすき」〈浄・天の網島
よく考えもせずに起こした信仰心。なま道心。
「それを申すぞよ、末も通らぬ―」〈義経記・四〉

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