未熟(読み)ミジュク

デジタル大辞泉 「未熟」の意味・読み・例文・類語

み‐じゅく【未熟】

[名・形動]
果実作物などがまだ十分に熟していないこと。また、そのさま。「未熟な梅の実」「実はまだ小さくて未熟だ」
学問技術などの経験修練がまだ十分でないこと。また、そのさま。「未熟な技」「処理のしかたが未熟だ」
[派生]みじゅくさ[名]
[類語](1れる熟する熟むれる熟成する成熟不熟早熟晩熟追熟黄熟豊熟完熟爛熟/(2幼い幼稚下手若い拙劣拙悪稚拙不細工無器用不得手不得意へぼ下手くそから下手からっ下手つたなまずいたどたどしいぎこちない子供っぽい青い青臭い乳臭い子供らしいいとけない稚気幼少童心くちばしが黄色い不束ふつつかつたない不肖野育ち至らぬ半人前不慣れ不調法不行き届き不十分不完全不備不徹底不敏浅はか浅薄浅慮浅才無考え愚か愚かしい足りない不見識無定見生半可幼心おさなごころ子供心頑是ない子供じみる大人気ない

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精選版 日本国語大辞典 「未熟」の意味・読み・例文・類語

み‐じゅく【未熟】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 果実・作物などがまだ熟していないこと。まだみのらないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「蕎麦は〈略〉八九月に実のる、然ども未熟也」(出典:俳諧・滑稽雑談(1713)八月)
    2. [その他の文献]〔礼記‐王制〕
  3. 学問や技芸、社会性、人格などがまだ十分に発達していないこと。修行や経験が不十分なこと。また、十分に発育していないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「そこたちは、まだみじくならん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲中)
    2. 「わが未熟なる小説稗史を次第に修正改良して」(出典:小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上)
    3. [その他の文献]〔韓愈‐張中丞伝後序〕
  4. まだ焼けないこと。十分に煮えてないこと。また、そのさま。〔史記‐衛康叔世家〕
  5. 考えあぐねてぐずぐずしていること。速やかに遂行しないこと。また、そのさま。未練。未断。
    1. [初出の実例]「至于未熟之領主者、其地被為押旨候」(出典:上杉家文書‐大永七年(1527)八月二一日・大熊政秀折紙)

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普及版 字通 「未熟」の読み・字形・画数・意味

【未熟】みじゆく

十分実らない。十分な状態に達しない。唐・韓〔張中丞(巡)伝の後叙〕(張巡)、嘗(かつ)て(于)嵩の書を讀むを見、嵩に謂ひて曰く、何爲(なんす)れぞ久しく此れを讀むと。嵩曰く、未だ熟せざればなりと。~因りて嵩の讀むの書を誦し、卷を盡して一字をも錯(あやま)らず。

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