非言語的コミュニケーション(読み)ひげんごてきコミュニケーション(英語表記)nonverbal communication

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

非言語的コミュニケーション
ひげんごてきコミュニケーション
nonverbal communication

ことば(音声言語)や文字を直接用いずに行なわれる情報伝達。表情や視線,身ぶり(→しぐさ),動作,声の質・抑揚,相手との距離,姿勢といった手段を用いる。ノンバーバルコミュニケーションボディランゲージサイン言語,身ぶり言語ともいう。言語によるコミュニケーションは抽象的・論理的表現に優れているが,対面対人関係において感情や態度,パーソナリティ社会的地位などの情報を伝達する際には,非言語的な手段がより重要な役割を果たす。また,言語的表現と併用してコミュニケーションを円滑にしたり,手話やうなずきのように完全に言語の代役を果たすこともある。しかし,異文化接触の場面では,ことば以外の伝達行動の違いが円滑なコミュニケーションを阻む大きな要因ともなりうる。途方にくれたときの日本人の笑いが外国人に不気味なものと感じられる場合などはその例である。互いにことばが通じない間柄でも,体を使った体系的な言語によって意思伝達を行なっていた例としては 19世紀の北アメリカの平原インディアンがあげられる。(→コミュニケーション

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の非言語的コミュニケーションの言及

【コミュニケーション】より

… したがって今こそ,人類規模の視野と関心をもつこと,上からのコミュニケーションを批判しながら受けとめる個性を確立すること,反省や対話という水平的コミュニケーションを通して新しい共通理解や共同関係を形成することが,きわめて重要である。【稲葉 三千男】
【非言語的コミュニケーション】
 人間は言語を獲得する以前にも,なんらかのコミュニケーション手段をもっていたはずである。また言語獲得以後においても,非言語的な身体的表出に頼って,言語では伝達しえない意を交換し合っている。…

※「非言語的コミュニケーション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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