途方(読み)トホウ

デジタル大辞泉 「途方」の意味・読み・例文・類語

と‐ほう〔‐ハウ〕【途方/十方】

多く方向。向かう方向。
「―を失へる敵どもを」〈太平記・一〇〉
てだて。方法手段
「年よって子を先だて、―があるまい」〈浄・丹波与作
すじみち。道理
遠慮を忘れ―なくて、言ふまじき事をも言ひ」〈鑑草・一〉

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精選版 日本国語大辞典 「途方」の意味・読み・例文・類語

と‐ほう‥ハウ【途方・十方】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 方向。めあて。あてど。方針。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 方法。手段。すべ。
    1. [初出の実例]「ことさらくゎんかくゐんのかちし、ほほくなり候間、みのとほうなく候」(出典:高野山文書‐応永三三年(1426)一一月二五日・鞆淵彦太郎去状案)
    2. 「軍法しりても、勝負の利くらき大将は、敵に逢て斗方なく候」(出典:集義和書(1676頃)三)
  4. 道理。すじみち。
    1. [初出の実例]「Tofǒuo(トハウヲ) ワキマエヌ ヒトヂャ」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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