音声言語(読み)オンセイゲンゴ(英語表記)spoken language

デジタル大辞泉 「音声言語」の意味・読み・例文・類語

おんせい‐げんご【音声言語】

文字身振りによる表現に対して、音声によって伝えられる言語話し言葉

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精選版 日本国語大辞典 「音声言語」の意味・読み・例文・類語

おんせい‐げんご【音声言語】

  1. 〘 名詞 〙 ( 身振りや文字による表現に対して ) 音声による言語。口から耳にという経路によって伝達される言語。話しことば。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音声言語」の意味・わかりやすい解説

音声言語
おんせいげんご
spoken language

口で言語音を話し,それを耳で聞いて了解する言語をいう。「話し言葉」ともいい,「文字言語」 (「書き言葉」) に対するもの。両者は,母語として文字言語をもたない民族はあっても,音声言語をもたない民族はないという関係にある。身ぶり表情広義イントネーションが重要な働きをし,そのため,省略や不整表現が多く,文の切れ目が不分明で1文か2文かがはっきりしない,間投詞・間投助詞・終助詞が多く用いられるなど,文字言語とは異なる性質をもつ。音声言語にも口語的なもの (日常会話体,談話体など) と,文語的なもの (スピーチ,講演などや,アイヌの『ユーカラ』などの口承文芸など) があるが,一般的には,音声言語には口語的な語彙文法が用いられる。その関係からも「口語」を音声言語の意味で使うこともある。

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百科事典マイペディア 「音声言語」の意味・わかりやすい解説

音声言語【おんせいげんご】

音声によって表現,理解する言語で,文字言語の対。音調,表情,身振りなどの助けを借りることもできる。表現は即座になされるのが普通なので,いわゆる不整表現が多い。一つ一つの表現は概して短いが,くり返しや言い換えが多く,理解を補う手段が講じられる。また,文字をもたない言語をさすこともある。
→関連項目発話

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世界大百科事典(旧版)内の音声言語の言及

【言語】より

…したがって,言語は人間の認識やその発展である思考を支え,補助できる力を本来的に有しているのである。
【音声言語と文字言語】
 以上は,いわゆる〈音声言語〉について述べたものだが,このほかに〈文字言語〉を有する社会がある。文字言語は,本質的には,音声言語の補助手段として成立し,音声言語に依拠して存在してきたものであるが,音声言語の方はそのあらわれ(発話)がすぐ消え去ってしまうのに対し,文字言語のあらわれは長く(あるいは永久的に)残るという特色を有するため,人間社会にとって音声言語にはない重要な意味をもっている。…

【言語】より

…したがって,言語は人間の認識やその発展である思考を支え,補助できる力を本来的に有しているのである。
【音声言語と文字言語】
 以上は,いわゆる〈音声言語〉について述べたものだが,このほかに〈文字言語〉を有する社会がある。文字言語は,本質的には,音声言語の補助手段として成立し,音声言語に依拠して存在してきたものであるが,音声言語の方はそのあらわれ(発話)がすぐ消え去ってしまうのに対し,文字言語のあらわれは長く(あるいは永久的に)残るという特色を有するため,人間社会にとって音声言語にはない重要な意味をもっている。…

【言語学】より

…言語学は,人間の言語であるならばどの言語でも研究対象とし,したがって,研究者自身の母語が対象となることもある。人間の言語の第一義的存在が音声言語であることから,言語学はおもに音声言語を対象とするし,また,すべきであるが,文字言語の研究も重要であり,特に過去の言語の研究については文字言語に依拠せざるをえないことが多い。また,一般に言語学と呼ばれている分野には,主として言語そのものを研究する分野(狭義の言語学)と,言語とその他の事象との関係を研究する分野がある。…

【文字】より

…言語を視覚的に表す記号の体系をいう。
【音声言語と文字言語】
 言語行動には,音声を素材とする〈音声言語行動〉と,文字を素材とする〈文字言語行動〉とがある。古くは,両者は十分に区別して考察されることがなかったが,両者の差異がしだいに明らかにされてからは,一般に言語あるいは言語行動という場合には主として音声言語ないしは音声言語行動をさしていうのが普通で,文字を媒介として成立する文字言語(行動)は言語の研究において第二義的な位置が与えられてきた。…

※「音声言語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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