風圧計(読み)ふうあつけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「風圧計」の意味・わかりやすい解説

風圧計
ふうあつけい

風圧を測定する器械。風が当たった物体は、風速の二乗に比例した圧力を受ける。これを利用した風速計で、風圧型風速計ともいう。平らな板を鉛直につるして風を当てると、風の強さに応じて傾く。これが風圧板風速計の原理である。ダインス風圧計は、矢羽根の先端に開いた口があって風圧を受け、パイプによって容器に浮かんだ浮きに導かれる。浮きの上下の動きはペンで記録され、風速が示される。瞬間風速の測定に便利であるが、調整や保守に手数がかかるなど欠点があるため使用されないようになった。細い棒の先端につけた球への風圧をバネの変位で測る球形風速計もある。ピトー管は、風圧から静圧を差し引いて風速を求める。

[篠原武次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android