ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「食欲低下薬」の意味・わかりやすい解説 食欲低下薬しょくよくていかやくanorectic drugs 脳の食欲を司る中枢に作用して,食欲を低下させる肥満防止用治療薬。副作用の少い安全な治療薬としてマジンドール (商品名サノレックス) が開発された。食事療法や運動療法では効果が不十分で糖尿病,高血圧などをともなう高度の肥満症の治療に使われる。食欲中枢は脳の視床下部にあり,満腹を感じて食欲を抑える満腹中枢と,逆に空腹を感じる摂食中枢がある。マジンドールは満腹中枢を刺激し摂食中枢を抑える。また視床下部に直接作用せず,中隔領を介して働くため,自律神経系などに及ぼす影響が小さい。服用して1ヵ月たっても効果が現われないときは使用を中止する。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by