飯島実(読み)イイジマ ミノル

20世紀日本人名事典 「飯島実」の解説

飯島 実
イイジマ ミノル

昭和・平成期の船歌研究



生年
明治41(1908)年1月17日

没年
平成6(1994)年10月22日

出身地
静岡県伊東市

学歴〔年〕
立教中(旧制)中退

主な受賞名〔年〕
吉川英治賞(第24回)〔平成2年〕

経歴
郷里の伊東市で銀行員となり賛美歌を通して五線譜を自由に読み書きするようになる。昭和19年夏召集、敗戦ハルビンで迎える。第二シベリア鉄道建設のためブラーツクの収容所に収容されるが、病弱で強制労働に耐えられず21年秋に早期帰国。銀行を定年になり、市立図書館に勤めるようになってから本格的に漁村の古老たちに口移しで伝わる船歌の採譜に打ち込む。緑内障を患い失明状態となるが、伊豆地方から始めて、全国で採譜した曲は約200曲、五線紙が800枚にのぼり、その保存や研究に取り組んだ。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「飯島実」の解説

飯島実 いいじま-みのる

1908-1994 昭和後期-平成時代の船歌研究家。
明治41年1月17日生まれ。郷里の静岡県伊東市で銀行員,市立図書館員をつとめる。消滅しつつあった船歌の採譜をはじめ,古老たちからの聞き取りで伊豆地方の100曲をふくめ全国で約200曲を採譜。その保存や研究にとりくんだ。平成2年吉川英治文化賞。平成6年10月22日死去。86歳。立教中学中退。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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