ロシア連邦中南部,東シベリアのイルクーツク州にある新興都市。人口25万6552(2004)。アンガラ川とオカ川の合流点に近い台地にあり,周辺は深い針葉樹林である。1631年にブリヤート人に対する要塞としてブラーツク砦が建設されると,その周辺に農民の開拓地ができ,19世紀の後半には養狐,水産加工,搾油などが発展した。1955年に水力発電所の建設がはじまると,若者たちが全国から集まり,この都市は以来急速に発展した。汽船,水中翼船によってイルクーツク,バイカル湖と,鉄道によってタイシェトと結ばれ,空港もある。木材工場,アルミニウム工場,魚類缶詰工場,搾油工場がある。アンガラ川をせき止めてできたブラーツク湖(面積5470km2)を利用(落差106m)する発電所(出力450万kW/h)の電力を基にして,アンガラ・タイシェト工業地帯の巨大なプロジェクトが展開されている。
執筆者:山本 敏
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ロシア連邦中部、イルクーツク州の都市。ブラーツク人造湖岸に港があり、バム鉄道西部の駅を有する。人口25万2500(1999)。1955年、アンガラ川のパドゥン峡谷に大水力発電所(最大出力460万キロワット)の工事が開始されたときに建設された都市で、ブラーツク‐タイシェト工業地域の一中心地。大規模な木材総合企業(製材、パルプ、厚紙製造)、アルミニウム精錬工場がある。市の南方にあったロシアの柵(さく)(要塞(ようさい)。1631建設)を起源とする旧集落は湖底に水没した。市名は、ブリヤート人をロシア語でブラート人と称したことによる。石川県七尾(ななお)市の姉妹都市。
[三上正利]
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…アンガラ川とオカ川の合流点に近い台地にあり,周辺は深い針葉樹林である。1631年にブリヤート人に対する要塞としてブラーツク砦が建設されると,その周辺に農民の開拓地ができ,19世紀の後半には養狐,水産加工,搾油などが発展した。1955年に水力発電所の建設がはじまると,若者たちが全国から集まり,この都市は以来急速に発展した。…
※「ブラーツク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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