船歌(読み)ふなうた

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

船歌
ふなうた

船に関連してわれる歌謡。広義には,新造船や新年の「船おろし歌」,神輿の船渡御や藩主の船出に歌われた「御船歌」などの祝儀歌から,船を漕ぐときに歌う「艫漕ぎ歌」,網引きなどの漁獲作業で歌われる労働作業歌まで含まれるが,一般的には,艫 (ろ) ,櫂 (かい) ,棹 (さお) で船をあやつるときに歌われる歌をさし,海上での「艫漕ぎ歌」,川舟の船頭の歌う「川舟歌」や「船頭歌」が船歌とされる。宮城県牡鹿半島の『斎太郎節』『遠島甚句』,瀬戸内海の『音頭船唄』が「艫漕ぎ歌」として,大坂淀川の三十石船で歌われた船歌が「川舟歌」としてよく知られている。

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デジタル大辞泉の解説

ふな‐うた【船歌/舟唄】

船方が船をこぎながらうたう歌。広義には、船に関係した作業や儀式に歌われる民謡。棹歌(さおうた)。
バルカローラ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

船歌
ふなうた
barcarolleフランス語

ベネチアのゴンドラこぎの歌を模した曲。「バルカロール」あるいは「ゴンドラの歌」は、18世紀には民謡として旅行者の人気を得ていたが、芸術音楽に取り入れられたのはロマン派時代である。ゆっくりとした6/8拍子または12/8拍子をとり、波に揺れる小舟を表す単調な伴奏と感傷みを帯びた曲想を特徴とする。声楽曲としてはオペラのアリアに用いられ、オッフェンバックの『ホフマン物語』の舟歌が代表例。ウェーバーの『オベロン』、ベルディの『オテロ』にも類例がある。器楽曲としてはおもにピアノ曲に用いられ、ショパンの作品60、メンデルスゾーンの『無言歌』のなかの三曲の「ベネチアの舟歌」、フォーレの13曲などが知られる。[大久保一]

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