飴粽(読み)アメチマキ

デジタル大辞泉 「飴粽」の意味・読み・例文・類語

あめ‐ちまき【××粽】

《「あめぢまき」とも》色が飴色ちまき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「飴粽」の意味・読み・例文・類語

あめ‐ぢまき【飴粽】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「あめちまき」とも )
  2. 粽の一種で、その色が飴に似ているもの。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「大口峠うち過ぎて、なほ行く先は橋中のあめぢ牧をもよそに見て」(出典:謡曲・嵐山(1520頃))
  3. ( 形の類似から ) 交趾焼(コーチやき)の壺の花瓶をいう。
    1. [初出の実例]「交趾(かうち)焼の壺の花生(はないけ)を飴茅巻(アメチマキ)といえるは、形の似たる故なり」(出典随筆・嗚呼矣草(1806)三)

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世界大百科事典(旧版)内の飴粽の言及

【あめ(飴)】より

…デンプンを酵素または酸で分解糖化してつくる甘味物質で,麦芽糖,ブドウ糖,マルトトリオースなどを主成分とする。しかし,現在では砂糖を用いたキャンデー類や有平糖(あるへいとう)のようなものも,あめと呼ぶことが多い。中国では6世紀の《斉民要術》にすでにくわしい製法の記載があり,日本の文献では《神武紀》に飴(たがね)とあるのを初見とする。古くは餳,糖などの字も用いられ,《延喜式》には諸国から貢納されていたこと,平安京の西市に〈糖〉があって市販されていたこと,また,もち米1石,萌小麦(コムギのもやし)2斗を原料として糖3斗7升をつくったことなどが書かれている。…

【ちまき(粽)】より

…《延喜式》によると,もち米,ササゲなどを使っており,5月5日の節物とされたが,供御(くご)としては3月10日から5月30日の間進められていた。室町時代には〈飴粽(糖粽)(あめちまき)〉が街頭で売られていたが,これはもち米を蒸して餅につき,わらで包んでもう一度蒸すというもので,わらをとるとあめのように黄白色になっていたための名だという。江戸時代にはいろいろなちまきが作られていた。…

※「飴粽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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