香の図(読み)コウノズ

デジタル大辞泉 「香の図」の意味・読み・例文・類語

こう‐の‐ず〔カウ‐ヅ〕【香の図】

源氏香の図。5本の線をもとに、組香くみこうの違いを示したもの。
床の落とし懸け上段かまちを柱に取り付ける際の横木切り口の形。凹形をしている。
1をかたどった紋所。また、それを文様化したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「香の図」の意味・読み・例文・類語

こう【香】 の 図(ず)

  1. 香道で用いる系図香、源氏香の図。また、そのような型をしたもの。
    1. [初出の実例]「系図香之図事申之間持罷向」(出典:言継卿記‐元亀元年(1570)一二月九日)
    2. 「雪みちに香の図つくる足駄哉〈常矩〉」(出典:俳諧・誹諧拾舟(1661))
  2. 紋所の名。図案化したもの。
    1. [初出の実例]「角(かく)のうちに小の字舞(カウ)の図(ヅ)無用の紋所を移し」(出典浮世草子・好色一代女(1686)五)
  3. 建築の仕口の一つ。床の落としかけなどを柱にはめ込むとき、凹形の穴を彫るのでこの名がある。〔日本建築辞彙(1906)〕

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