香山村(読み)こうやまむら

日本歴史地名大系 「香山村」の解説

香山村
こうやまむら

[現在地名]新宮町香山

揖保川右岸吉島よしま村の北に位置し、揖東いつとう郡に属した。北は宍粟郡川戸かわと(現山崎町)。「播磨国風土記」に載る揖保郡香山かぐやま里、「和名抄」記載の揖保郡香山こうやま郷の遺称地で、中世には香山保とよばれた。天正九年(一五八一)頃までに上・下に分れていたようで(同年三月一八日「羽柴秀吉知行方目録」浅野家文書)近世には上香山村とも記された(正保郷帳など)。文禄四年(一五九五)五月吉日の揖保川井堰絵図(岩見井組文書)には大川(揖保川)右岸から取水する新宮井の北に下香山と記されている。同年八月一七日の豊臣秀吉知行方目録(木下家文書)には「かう山村」とみえ、木下家定は同村の一〇六石などを与えられている。慶長国絵図には上香山村とみえる。領主変遷市野保いちのほ村と同じ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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