馬借町(読み)ばしやくまち

日本歴史地名大系 「馬借町」の解説

馬借町
ばしやくまち

[現在地名]小倉北区馬借一―三丁目・中島なかしま一丁目

東曲輪の南東に位置する。町並北西旦過たんが橋から南東に延び、外郭香春口かわらぐち門まで連なる。江戸期、同門は朝四時から夜一二時まで開門していた。もと片野かたの村内で、正保城絵図(国立公文書館内閣文庫)では町並の成立がうかがえる。細川氏の時代、豊後の刀鍛冶大道九兵衛定道が小倉に来て当町に居住、大道燧鍛冶として知られ、海外にも輸出された。のちむろ町にも店を構えた(以上「小倉商家由緒記」など)。御用覚書帳(永青文庫)の元和九年(一六二三)五月六日条に「大道打替」の腰物がみえる。幕末の藩士屋敷絵図、江戸後期の町屋敷図では町の東側は主として武家屋敷で一七軒、町家は西側の片側で四六軒を数える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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