馬刀潟(読み)まてがた

日本歴史地名大系 「馬刀潟」の解説

馬刀潟
まてがた

[現在地名]水俣市野口町

近世のはま村の西方丸島まるしま村との間の海辺をいう。寛文七年(一六六七)水俣手永の惣庄屋水俣吉左衛門頼秋らがここに馬刀潟新地を造成した。「寛文七年二月水股海辺馬刀潟新地見立、四拾間之塘及百間之塘築立候ニ付、田畑弐拾八町余、塩浜拾七町九反余出来致シ、浜村モ此御開出来後自然人民生活有附、戸数モ相増候」とある(「深水氏先祖附」水俣市立図書館蔵)。この新田の北側の堤防四十間よんじつけんと、南側の堤防百間ひやつけんは今も地名として残る。その後寛政九年(一七九七)この新田の北方に新しい干拓地一九町九反余が造られて新塩浜しんしおはまとよばれ、馬刀潟新地内の塩浜とともに、水俣の葛塩の産地として知られた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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