駿河漆器(読み)するがしっき

事典 日本の地域ブランド・名産品 「駿河漆器」の解説

駿河漆器[漆工]
するがしっき

東海地方、静岡県の地域ブランド。
静岡市で漆塗りをほどこした漆器製のボールペン・筆立て・筆箱・文鎮・手鏡・宝石箱・ハガキ入れ・名刺入れ・線香入れ・盆(金属製のものを除く)・わん・はし・皿・重箱・べんとう箱・小器・菓子器・グラス・はし箱銘々皿・茶たく・なつめ・茶筒花瓶(貴金属製のものを除く)。江戸時代初期、幕府による浅間神社造営で漆工たちが集められたのを機に発展し、近代には輸出漆器の一大産地となった。金剛石目塗・蜻蛉塗・珊瑚塗など多彩な塗りに特徴がある。静岡県郷土工芸品。2007(平成19)年9月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5074984号・第5074985号・第5074986号。地域団体商標の権利者は、静岡漆器工業協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「駿河漆器」の解説

駿河漆器

静岡県静岡市で生産される漆工芸品。江戸時代からその名を知られた特産品。浅間神社の造営の際に全国から集められた漆職人たちが当地に住み着いたことから、高い技術が継承されたといわれる。明治大正昭和を通じて錫梨粉地塗(すずなしふんじぬり)、蜻蛉(せいれい)塗、珊瑚(さんご)塗といったさまざまな塗りの技法が編み出されて発展。静岡県郷土工芸品に指定されている。

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