高で(読み)タカデ

デジタル大辞泉 「高で」の意味・読み・例文・類語

たか‐で【高で】

[副]
取るに足りないさま。たかだか。
「是皆ひとつにしてから、―二貫目か三貫目」〈浮・胸算用・二〉
はじめから。そもそも。
「命惜しい程なら―身をうつこともない」〈浄・生玉心中

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「高で」の意味・読み・例文・類語

たか‐で【高で】

〘副〙
① それはたいした意味・価値を持たず、問題とするにたりない、という気持を表わす。たかが。たかだか。せいぜい
(イ) 数量、金額などについていう。
※浮世草子・世間胸算用(1692)一「弐匁八分がもの申請て、銀三匁御初尾上れば、高で弐分あまりて」
(ロ) 内容、程度性質身分などについていう。
浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)五「高で爰(ここ)盗人の内でごんす」
(ハ) ことの成り行きなどについていう。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)二「たかでおまいは、ながれてしまはしゃるぶんのことだ」
② 因果関係などを述べる文脈に用いて、はじめから予想していう意を表わす。はじめから。そもそも。
※浄瑠璃・傾城八花形(1703)三「たいせつな、人の女房で候へば、たかでならぬはしれた事」

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