高倉荒神社(読み)たかくらこうじんしや

日本歴史地名大系 「高倉荒神社」の解説

高倉荒神社
たかくらこうじんしや

[現在地名]山口市大字黒川

高倉山の北西麓に鎮座する恒富つねとみ八幡宮境内に鎮座。祭神を素盞嗚尊・保食神とし、俗に荒神様と称する。

もと恒富村と吉田よしだ村との境にある荒神山の頂上にあり、大正三年(一九一四)に現在地に移転した。大内氏の始祖とされる琳聖太子が百済国から渡来の時の船中守護神と伝え、大内氏五代の茂村の時代に荒神山に創祀したという。五穀豊穣の神として広く崇敬された。吉田村の高蔵こうぞう寺を山上の荒神社境内に移し、願成がんじよう寺と改称して社坊としたといわれる。荒神社旧蔵の鰐口(現阿武郡阿東町の福厳院所蔵)銘文に、「奉寄進鰐口之事、右防州吉敷郡高蔵荒神仁所志者為現当二世祈願円満皆成仏道也、天文十七年戊申卯月廿八日、山口町人講衆等敬白」とあるのが荒神社の文献上の初見である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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