高土間(読み)タカドマ

デジタル大辞泉 「高土間」の意味・読み・例文・類語

たか‐どま【高土間】

観客席ます形式時代歌舞伎劇場で、1階の東西桟敷の前通りに、土間より一段高く設けられた席。→平土間ひらどま土間2

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精選版 日本国語大辞典 「高土間」の意味・読み・例文・類語

たか‐どま【高土間】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎劇場の観客席が桝(ます)形式であったときの客席の一つ。東西桟敷の前通りの土間より一段高くなった所。
    1. [初出の実例]「モウ高土間(タカドマ)七八と下る位だから」(出典:滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)上)
    2. 「高土間の真中程位に、其の夫らしい髭のある男と並んでゐた」(出典:初すがた(1900)〈小杉天外〉二)

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世界大百科事典(旧版)内の高土間の言及

【土間】より

…枡の広さは時代により違いがあるが,84年(天明4)の分検帳によれば4尺8寸(約1.45m)×5尺で,7人詰を原則とした。1802年(享和2)秋,中村座改築のおり,下桟敷の前に土間よりも一段高い〈高(たか)土間〉(二重土間)が作られ,これに対して従来の土間を〈平(ひら)土間〉〈平場(ひらば)〉と称し,高土間をより高級席として区別した。土間の料金は1772年(明和9)8月で1間金1分1朱(18匁5分5厘=1200文。…

※「高土間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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