高岡漆器(読み)たかおかしっき

事典 日本の地域ブランド・名産品 「高岡漆器」の解説

高岡漆器[漆工]
たかおかしっき

北陸甲信越地方、富山県の地域ブランド。
高岡市で製作されている。江戸時代初期、2代加賀藩主・前田利長が高岡城を築いたときに武具箪笥・日用雑器をつくらせたのが始まり。その後、江戸時代初期のあいだに赤物と呼ばれる漆器、江戸時代中期には彩蒔絵・木彫堆朱堆黒など漆塗りの技法が生みだされ、江戸時代後期には、木彫彩漆に優れた名工が現れた。幕末から明治期にかけて勇助塗・錆入れ・螺鈿など多彩な技法が生みだされ、漆器産地としての基礎が築かれていった。1975(昭和50)年9月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「高岡漆器」の解説

高岡漆器

富山県高岡市で生産される漆器。江戸時代初期に高岡城が築城され、城下町が形成される中で、家具や日常生活品などをつくる指物屋町ができたことが製造起源とされる。江戸時代中期に中国から伝わった技術を取り入れて発展、多彩な技術が生み出された。

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