高根本郷村(読み)たかねほんごうむら

日本歴史地名大系 「高根本郷村」の解説

高根本郷村
たかねほんごうむら

[現在地名]長生村本郷ほんごう

現村域の北部に位置し、村の東西に沼地が続く。中世一宮いちのみや庄内で、現白子しらこ町北高根などにわたる郷であった。観応三年(一三五二)六月八日の足利尊氏袖判下文(但馬垣谷文書)一宮庄高根郷とみえ、大曾禰大宰少弐入道の旧領である当郷内の地を恩賞として安田修理亮氏義に与えた。同月二〇日氏義の訴えに基づき、上総守護千葉氏胤に対し氏義に交付するよう命じている(「足利尊氏御内書」同文書)。永禄七年(一五六四)七月二七日、小田原北条氏は「高根」に対して禁制を発給している(安得虎子)。文禄三年(一五九四)の上総国村高帳に村名がみえ、高五七九石。「寛政重修諸家譜」に寛永一〇年(一六三三)牧野親成(のちの下総関宿藩主)が上総国高根村に一千石を与えられたとある。正保国絵図でも同高。寛文四年(一六六四)の脇坂安政領知目録(寛文朱印留)に本郷村とみえ、信濃飯田藩領。元禄郷帳では高一千三一二石余。元禄一六年(一七〇三)当時幕府領(楽只堂年録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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