高橋孫兵衛(読み)たかはし・まごべえ

朝日日本歴史人物事典 「高橋孫兵衛」の解説

高橋孫兵衛

没年:宝暦3(1753)
生年:生年不詳
宝暦3(1753)年,伊予国(愛媛県)西条藩に起こった百姓一揆(通称西条騒動)の頭取のひとり。財政難を打開するため,年貢増徴を企てた藩に対して,宇高村高橋孫兵衛ら3人を頭取として,領内村々の惣百姓蜂起,強訴を行った。藩は武力により一揆を鎮圧したが,百姓たちの要求は貫徹され,年貢は従前通りとなった。一方,同時に頭取3人は捕縛され,入牢のうえ,死罪とされた。後世,この頭取3人は,同領において,碑,墓の建立を通じ,義民として顕彰されていった。<参考文献>『日本農民史料聚粋』4巻

(須田努)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高橋孫兵衛」の解説

高橋孫兵衛 たかはし-まごべえ

?-1754* 江戸時代中期の農民。
伊予(いよ)(愛媛県)宇高村の人。宝暦3年西条藩の年貢増徴の企てに対して,頭取として一揆(いっき)を指導。一揆は鎮圧され,ほかふたりの頭取とともに同年死罪となったが,年貢は従来どおりとなった。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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