鴨部東山村
かべひがしやまむら
[現在地名]志度町鴨部
鴨部中筋村の東にあり、北・東・南の三方は山に囲まれ、西側の鴨部川流域に沿って開かれた小平地に集落がある。単に東山村ともいう。日浦に六基の円墳がある。「和名抄」の寒川郡鴨部郷の地に比定される。東讃郡村免名録(鎌田博物館蔵)に条里制関係の地名ともみられる九条や、平安時代の僧侶の修行所を示す談議所などの地名がみえる。平安時代には式内社志太張神社が勧請され、石田(現寒川町)から極楽寺が移されたと伝える。平安末期には山城石清水八幡宮領鴨部庄が成立、寛喜二年(一二三〇)正月日の宗清置文(石清水文書)にみえる鴨部庄内の「上庄」の地にあたるとみられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 