鵜山七曲(読み)うやまななまがり

日本歴史地名大系 「鵜山七曲」の解説

鵜山七曲
うやまななまがり

中川根なかかわね久野脇くのわきから同町地名じな・川根町葛籠つづらを経て同町笹間渡ささまどまでの大井川の巨大な曲流地域のことで、この区間直線距離の三倍近い曲流となっている。明治期以降の大井川の筏流し・通船の最大の難所で、民謡の茶歌にも無事を祈って「鵜山なんとなく向谷まで」と歌われた。また絵葉書などにも採用される観光の名所で、地質学的にも注目を浴びてきた。なかでも葛籠地区の大井川「鵜山の七曲り」と、これを眺望する朝日段あさひだんは県の天然記念物に指定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鵜山七曲の言及

【大井川】より

…千頭の北で最大の支流寸又川を合わせた大井川は,川根地方を南流するが,その間河道沿いには数段におよぶ河岸段丘を発達させ,それらの面上には小集落と名産の川根茶の茶畑が広がっている。またこの川には先の接阻峡,寸又峡をはじめとして,本流の田代~徳山間,塩郷~笹間渡(ささまど)間(鵜山七曲(うやまななまがり))などに著しい穿入(せんにゆう)曲流区間があって,景勝の地として知られる。島田~金谷間のやや北で山地を離れた大井川は,南と西を牧ノ原台地に限られて,扇状地性の大井川平野を東方に向けて発達させている。…

※「鵜山七曲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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