鶏犬相聞こゆ(読み)ケイケンアイキコユ

デジタル大辞泉 「鶏犬相聞こゆ」の意味・読み・例文・類語

鶏犬けいけんあいこゆ

《「老子」八〇章から。にわとりと犬の鳴き声が方々から聞こえてくる意》村里の家が続いているようすをいう。

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精選版 日本国語大辞典 「鶏犬相聞こゆ」の意味・読み・例文・類語

けいけん【鶏犬】 相聞(あいき)こゆ

  1. 鶏と犬の鳴き声があちらこちらから聞こえて来るの意で、村里が家つづきになっているようすをいう。〔老子‐八〇〕

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故事成語を知る辞典 「鶏犬相聞こゆ」の解説

鶏犬相聞こゆ

平和でのどかな農村情景のたとえ。

[使用例] 町や都会へは、かれ等は滅多に出て行かなかった。老人が留守を守っている農家、鶏犬の声の穏かにきこえる村落田山花袋*帰国|1916]

[由来] 四~五世紀の中国の詩人とうえんめい(正式な名はとうせん)の「とうげん」という文章の一節から。ある漁師が桃の花が咲き乱れる川をさかのぼっていって迷い込んだ理想郷は、田んぼやため池、竹や桑などが生えた林の間に道がきれいに整備されていて、「鶏犬の声相聞こゆ(あちこちからニワトリや犬の鳴き声が聞こえてくる)」という場所だった、と描かれています。

[解説] 「桃花源記」に描かれた理想郷からは、「桃源という故事成語も生まれています。

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