鶴ヶ池(読み)つるがいけ

日本歴史地名大系 「鶴ヶ池」の解説

鶴ヶ池
つるがいけ

[現在地名]磐田市岩井

岩井いわい地区の北東部、磐田原台地の山間にある。周囲約四キロ、面積約六ヘクタール。池周辺の林にはヒサカキ(照葉樹林)やイワタカンアオイ、池にはジュンサイタヌキモなど中部日本の代表的な水生植物が生育する。鶴ヶ池の名の由来は、建久元年(一一九〇)一〇月、源頼朝が上洛の途次兄朝長の供養のためこの池で放生会を修行し、黄金の札を付けたたくさんの鶴を放ったという言伝えによる。江戸時代には岩井村の用水溜池に用いられ、享保五年(一七二〇)の同村明細帳(馬渕家文書)によると、一六〇石余が用水懸り、溜池の堤(長さ一五六間、敷四間・馬踏五尺)や用水圦(三ツ、長さ四間・一尺四方)などもあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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